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[着物でお出かけ] 着物でお得に美術鑑賞!三井記念美術館『花と鳥』展で触れる日本の美意識

先日、三井記念美術館で開催中の「花と鳥」展を訪ねました。
暑さを押して出かけたその先に、ちょっとした“ご褒美”のような「お着物割引」のサービスが♪着物で来てよかった、と心の中で小さくガッツポーズしました。

<国宝・志野茶碗 銘 卯花墻>

会場では、国宝「志野茶碗」をはじめ、日本の四季を彩る「花」と「鳥」にちなんだ作品が60点以上展示されています。
器や屏風、蒔絵など多彩な美術品を通じて、日本の奥深い美意識にふれるひとときとなりました。

<鳥類真写図巻>

中でも私の心をとらえたのが、江戸時代の絵巻「鳥類真写図巻」。全長17.5メートルの長巻に、なんと63種の鳥たちが描かれています。

寸法や色の記録まで細かく記され、絵巻の中から今にも鳥たちの息づかいが聞こえてきそう。
一緒に展示されていた実際の鳥の写真に勝るとも劣らぬ緻密さに、思わずため息がこぼれました。

<稲菊蒔絵鶴卵盃>※写真は和樂webのサイトからお借りしました

そしてもうひとつ、印象的だったのが「稲菊蒔絵鶴卵盃」。なんと本物の卵の殻に、漆や金箔を施した繊細な盃なのです。
しかもこの作品、鶴の卵のほか、ダチョウや孔雀などの卵も使って制作され、はるばるヨーロッパへ輸出されていたのだとか。商人から「実は卵でできておりまして…」なんて説明されたら、「えっ⁉︎」と二度見してしまいそう。あまりの繊細さに、息をのんで見つめてしまう逸品でした。卵の殻にここまでの美を託す、江戸の職人たちの感性に改めて驚かされました。

美術館をあとにして向かったのは、ミカド珈琲。名物のモカソフトをいただきました。
そっと添えられたプルーンが、ほろ苦いモカと絶妙な相性でした。

三井記念美術館→ミカド珈琲のコース、おすすめです。ぜひ、着物でお出かけしてみてくださいね。

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「花と鳥」

開催期間:2025.7.1(火)~2025.9.7(日)
https://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

三井記念美術館
東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階
東京メトロ銀座線「三越前」A7出口から徒歩1分