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[着物でお出かけ] 明治を描き尽くした浮世絵師「楊洲周延」展へ

今回は東京・町田にある町田市立国際版画美術館にて開催中の「楊洲周延 明治を描き尽くした浮世絵師」展へお出かけしました。

楊洲周延(ようしゅうちかのぶ)は、幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師です。
大正元年(1912)に亡くなるまでに描いた浮世絵は約2000点もあり、浮世絵師でありながら、戊辰戦争では神木隊士として戦った異色の経歴を持っています。役者絵・美人画の他に、戦争絵や「ノルマントン号事件」などの時事絵など、約300点の作品が展示してあり、見応えたっぷり。日本にとって大きく時代が変わる、幕末の混乱期から文明開化の様子を浮世絵を通して学ぶことができました。今回の展示で、一番印象に残った作品は「飛鳥園遊覧之図」。
桜の名所として知られる飛鳥山での花見の様子が描かれ、中央に描かれた人物が明治天皇、左が昭憲皇后、右の男児がのちの大正天皇です。奥の方で煙を上げるレンガ造りの建物は日本ではじめて設営された大型製紙工場です。
明治維新から約20年、女性たちにも西洋化が推奨され、明治19年(1886)から皇后も公の場で洋服を着用しはじめました。洋のデザインと和を感じる配色との調和が素敵で、時代の変化を感じる絵に思わず見惚れてしまいました。同じ場所に行ってみたくなります。階段のところにフォトスポットがありましたので、ぜひ記念写真を撮ってくださいね。

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「楊洲周延 明治を描き尽くした浮世絵師」
開催期間:2023.10.7(土)~2023.12.10(日)
https://hanga-museum.jp/exhibition/index/2023-539

町田市立国際版画美術館
東京都町田市原町田4-28-1
町田バスセンターからバスで「原町田四丁目」下車、徒歩5分