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[着物でお出かけ] 桃山時代の小袖裂「ふしみ殿御おあつらへ」展へ

今回は、東京・大手町にある丸紅ギャラリーで開催中の「ふしみ殿御あつらへ」展へ。桃山時代の辻ヶ花染めの制作過程をお勉強しにお出かけしました。

「ふしみ殿御あつらへ」と墨書された「染分練緯地島取りに柳模様小袖裂」をもとに復元された、「紅萌黄緯地片身替州浜取草花模様小袖」が展示してあります。その制作工程も詳しく紹介されており、養蚕・糸づくり・手織り・湯のしから、下絵・糸入れ・絞り・仕立てまで可能な限り桃山時代当時と同じ技法で再現されています。※写真はHPよりお借りしました。
左:「染分練緯地島取りに柳模様小袖裂」(桃山時代)
右:「紅萌黄緯地片身替州浜取草花模様小袖」(1999年)

「ふしみ殿」とは、豊臣秀吉の側室で、伏見城で過ごした淀殿を指すとの説もあり、とてもロマンを感じます。

昭和初期に「株式会社丸紅商店」が購入したこの古裂は、現在の価値にすると1枚約60万円もするそうです。とても高価で驚きました!

大正から昭和初期のコレクターの間では、桃山〜江戸時代の小袖裂が人気だったようで、特に「辻ヶ花」は稀少で、高値で取引をされていたようです。※写真はHPよりお借りしました。
「白練緯地檜葉重ね団扇立浪模様古袖裂」(桃山時代)

今回の展示では、桃山時代・江戸時代の貴重な古裂が20点以上紹介されています。墨書されている情報を拝見しながら、歴史に思いを馳せるのも楽しい時間でした。スマホで音声ガイドを聞くことができるので、イヤフォンなどをお持ちになるのがおすすめです。
また、和装の方は入館料が無料になるので、ぜひお着物でお出かけください。

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「ふしみ殿御あつらへ」小袖裂と復元小袖
ー墨書と裂から分かる桃山時代の小袖制作ー

開催期間:2024.1.23(火)~2024.2.22(木)
https://www.marubeni.com/gallery/

丸紅ギャラリー
東京都千代田区大手町1-4-2 丸紅ビル3F
東京メトロ東西線「竹橋駅」3a出口より徒歩1分